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2014/10/23

テツドク!『顔の現象学』(2)

こんにちは、まつかわです。
先週水曜日、10月18日は、さする庵にてテツドク!を開催しました。
理学療法士の玉地雅浩さんと『顔の現象学』を読む、第2回目です。

1回目の前回は、「顔は肖像や表情なのではない。像や記号ではない。」「顔はわたしを呼び出す」といった本のなかの言葉とともに、「〈顔〉という現象」について考えました。

2回目の今回は、最後に参加者のなかのひとりが言ってくださったように、「〈顔〉の社会性」について考える回でしたね。
その際、一つの要となったのが、これもある参加者が投げかけてくれた「『顔は記号ではないが、コードである』とはどういうことか?」だったのではないでしょうか。

あれこれ話すなかで朧げにその糸口をつかみかるところまではいくものの、なかなかすっきり納得のいく理解に至れずにいましたが、「『動物の顔を動物の顔として見るのは難しい』とはどういうことか?」という質問と、その参考にと玉地さんが示してくださった動画が大きなヒントになりました。
飼い主らしき人に応えるように、同じようにみえる動きをする犬の映像です。
私は、犬が同じような動きをすることはもちろんのこと、それ以上に、人と犬の動きを「同じ動き」として捉える自分自身の見方が大変興味深かったのですが、参加者のみなさんはいかがでしたか?

私は以前にもこの『顔の現象学』を読んだことがあるのですが、このテツドク!では、こうして玉地さんが示してくださる画像や動画のおかげで、言葉とイメージを行ったり来たりしながら思考を深められるのが面白いです。
哲学って言葉でするものと思いがちですが、参加者の問いかけに対してイメージをそっと投げ返す玉地さんと、そこからまた新たな問いを引き出す参加者のみなさんのやりとりをみていると、哲学の問答って言語の次元だけでなく、もっといろんなやり方があるんだなぁと実感します。


次回の開催情報については、こちらをご覧ください。
それぞれの「〈顔〉とはどのような現象か?」とい問いに対する答えをきけること、楽しみにしています。