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2011/12/22

おひとりさま カフェ  報告

こんにちは、まつかわです。
藤本さんから、10月に開催した第1回おひとりさまカフェの報告が届きました。


 結婚しても、しなくても、 子どもがいても、いなくても
 男も 女も、 所詮、いつかは「おひとりさま」 

そういう唱い文句で「おひとりさま カフェ」をはじめることにしました。



今回はその1回目です。老いについた考えました。
「よい」老後、「よく老いる」とは、どのようなことなのでしょうか。


  日時:10月30日(日)午後13時30分〜16時30分
 場所:カフェPS 
  テーマ : 老いと向き合うために   「良寛」
  話題提供  伊藤忠清さん 患者のウェル・リビングを考える会
 進行    藤本啓子  カフェ・フィロ


話題提供者の伊藤忠清さんが当日のカフェについて報告くださいました。


第一回の「おひとりさまカフェ」が秋雨煙る10月最終日曜日の午後開かれた。
会場は「書評カフェ」や「メディカルカフェ」が開かれる王子公園、カフェP/S。この日のテーマは「老いと向き合うために ”良寛” 」。 あいにくの悪天にもかかわらず、会場は満席の盛況。施設に従事されている女性と男性、そうでない者たちだが、驚くのはその年令幅、 優に70年を超える。 

「おひとりさま」の代表としての良寛さんの万葉調の和歌を通して彼の生きざま、死にざまを管見ののち、経済至上主義に利用された科学技術とくに医療技術の異常なまでの進歩が、現代人にこころ豊かに生きることと、静かに平穏に死ぬことを困難なものにしているのではないかなどの、当然バラエティに富んだ、それぞれの意見や、体験談が飛び交い、会話は弾む。 

後半に入ったころからは、当初想像もしていなかった展開になり、「自立」という言葉が話題の中心になって来た。世の中では 普通、ちゃんとした職業について収入があり経済的に自立していればそれでよし、と思われているが本当にそれでいいのだろうか? 年金生活者は職業についていないが定収はある!
良寛さんは経済的に自立していなかったんじゃないのか?いや良寛さんにとっては托鉢が職業だったんだ。という笑い話にまで発展(?)した。

我々が日ごろ気軽に使っている「(暗黙の裡に経済的に)自立」という言葉。考えてみると結構奥が深い。経済的にというのは手段であって本質ではないのだろう。やがては間違いなく死ぬ人間だが、今を生きていることも間違いのない事実だ、ならばその今日ただいまこの時をどう生きるか。この辺を見据えて実行できる人を本当は自立した人というのだろう。家族も、地域社会も大切だけれど、「おひとりさま=自分自身」がふわふわしていて流されていては話にならない。「自」立というのは「おひとりさま」の不可欠条件だと思う。

「おひとりさまカフェ」は本当に楽しい。これからもずっと続けてほしい。
次回にはどんなテーマが取り上げられるのだろう。楽しみなことである。


以上です。

おひとりさまは、高齢者だけの問題ではなく、シングルの若者にとっても生きていく上で問題になることではないかと思っていますので、今後、そうした話題をテーマに「おひとりさま カフェ」ができればと思います。

藤本啓子