ページ

2011/12/07

セミナー「哲学対話入門:NSDを体験する」参加者感想

こんにちは、まつかわです。
先週の土日は、セミナー「ネオ・ソクラティックダイアローグ(NSD)を体験しよう」を開催しました。
受講者のみなさん、2日間、本当にお疲れさまでした。


問いを立てる、例を挙げる、例を吟味する、答えをだす。
NSDでは、そのそれぞれの段階において、どうやって進めるかも含めて全員で話し合ってすすめます。
今回は、「相手をわかるとは?」という問いがたてられ、仮の答えを出すところまでいきましたが、最終的に答えを決定するところまではいきませんでした。
しかし、受講生のみなさんの妥協しない態度は、講師の本間さんの「哲学的な問いや哲学的な答えがあるのではない。問い方や答え方が哲学的かどうか」を体現していたと思います。

NSDはハードなので、お菓子が必須。

アンケートから、受講された方の声をご紹介しておきましょう。

まず、受講の動機は?
「ネオ・ソクラティックダイアローグを知りたかったから」
「対話を人としっかりしたかった。」
「じっくりと対話を経験する機会を得られると思ったから。“対話する”とはどんなことなのか、最近ずっと考えていたので、それを考えたり、考えを深めるきっかけになるかもしれないと思ったから」
「前回の受講がinterestingだったので」(2回目の方)


実際に受講してみて、いかがでしたか?
「今回もinterestingでした。」
「“聞く”ということの大切さを改めて実感しました。」
「みんなで問いを立て、例を出し合い、ひとつの例について2日間という長い時間をかけて対話する・・・というプロセスの中で、いろいろな考えや意見を聞けたことは興味深かったし、良い経験になりました。」


片付けが終わったあと、会場を提供してくださったとよなか国際交流協会の方から「NSDって何の役に立つんですか?」と尋ねられました。
個人的には、何かの役に立つというよりも、本当の対話とはどのようなものか、他者と自分の認識がどんなふうに異なるのか、共通の認識をもつことがいかに大変かを思い知るために、時おりこうした対話に触れるはとても意義があると感じています。
「いまこの場面で多数決をとるのは適切か」
「多数決だとどんな問題が生じるか」
「私たちが話し合っていることは本当にこの言葉で表せるのか?」
「この発言の仕方は、対話的かどうか」
こうしたやりとり一つ一つが、他者や自分の考えに耳を傾けようとする人にとって(役に立つというよりも)糧となるのではないでしょうか。