ページ

2010/12/29

こんにちは、まつかわです。
昨日は、カフェフィロの忘年会でした。
鶴橋の事務所でミーティングの後、
いつもは3時間ぐらい話し合うところを早めに切り上げ、
近所の居酒屋(?)へ。

名物「わらじトンカツ」(2,500円)。
生中のジョッキと比べてみてください。
成人男性4人でも大変な量です。


3分の1以上は、この方の胃袋へ・・・。
この後、あなごの天ぷらも注文してらっしゃいました。


謎の「手作り烏龍茶」。「クワアップ」とはなんぞや?

そんなわけで、カフェフィロも仕事納め。
来年もよろしくお願いいたします。

2010/12/23

瓦版12月号発行!

まつかわです。
カフェフィロのニューズレター、『哲学喫茶瓦版』12月号を発行しました。

今月号の内容はこんな感じ。
  • pick up イベント:てつがくカフェ@せんだい「幸せってなに?」(西村高宏さん)
  • 中之島哲学コレージュ:哲学カフェ「クジラを食べてもよいか?」(森本誠一さん)
  • メンバーコラム:「対話の『外』と対話する」(中岡成文さん)
こちらは会員サービスとして2ヶ月に1度発行しております。
賛助会員のみなさんには、もうすぐお手元に届くはず。
もうしばらくお待ち下さい。
また、新たにご購読を希望される方は、こちらをご覧下さい。

哲学カフェ「理性と感情、どっちが大事か?」

こんにちは、まつかわです。
今週火曜日は、グリグラ哲学カフェ。
朝から神戸の育児サークル〈グリーングラス〉(通称、「グリグラ」)で哲学カフェでした。
(寝ぼけてたのか、写真撮るの忘れちゃった・・・すみません)

テーマは、Iさんが提案してくれました。
「理性と感情、どっちがエライか?」

「・・・『エライ』って?」
他の参加者は不思議顔。
うん、ちょっとピンときにくいかな。
「理性と感情、どっちが大事か?」で、どうでしょう。

Iさんほか、何名の方から「感情が大事」との意見。
なぜ? ふたつの理由があげられました。

  1. 「問題に気づくきっかけになるから」
  2. 「そのほうが人間らしいから」

ふたつのうち、今回特に発見があったのは1のほうです。


問題ってどんな問題?
感情(特に怒り)を人前で出してはいけないと言われるのはなぜ?
感情はひとりだけで起こるか?
感情は人間の内面にあるものか、それとも表出されるものか?
理性とは何か?

あれこれ話し合ううち、理性と感情では問題の発見の仕方が異なること、
理性はある目標・目的との比較によって問題を設定するのに対して、
感情に寄り添うことは、未来や何かとの比較ではなく
今現在の状況そのものから問題を発見することである、
ということが明らかになりました。

「人間らしい」のほうは、残念ながら今回はいまいち吟味しきれず。
「人間らしい」ってどういうことだろう?
また改めて考える機会があるといいなぁ。

「感情、特に怒りにフタをしないことが大事!」という意見が多かった今回の哲学カフェ。
でも、そういえば、グリグラで哲学カフェをはじめたばかりのころは、みなさん全く違う意見だったような・・・。
「怒ることと叱ること」というテーマで、「怒るのは感情的だからよくない」という意見が圧倒的だったはず。
(そのときと重複しているメンバーは半数ほどですが)
人の意見や物の見方って、変わるものなんだなぁ。
帰りの電車で思い出し、ちょっと感慨深い気持ちになりました。

グリグラでの哲学カフェは、来年1月で7年目にはいります。
色んなところで哲学カフェをするのも面白いけど、新しい参加者を迎えつつ同じ場で続けるのも色んな発見があるものですね。

2010/12/21

哲学カフェ「レディースデーは差別か?」

こんにちは。まつかわです。
先週火曜日は大阪府豊中市、豊中人権まちづくりセンターで初めての哲学カフェでした。
参加者は20名ほど。カフェフィロの常連さんも何人かいましたが、ほとんどの方が哲学カフェに参加するのは初めて。
にもかかわらず、みなさん積極的に発言され、私がこれまで体験した哲学カフェのなかでもベスト3に入るかも!?というぐらい、充実した議論が繰り広げられました。


男性のほうが多かったけれど、「レデュースデーは差別だ」という方は1名のみ。
その他は、「差別ではない」、「どちらかわからない」が半数ずつ。


「客を呼び込むための戦略的なビジネスであり、差別ではない」
「金銭的な利益だけでなく、女性が映画館に入りやすくするために必要」
「女性は職場など他のところで差別をうけているので、それぐらいの優遇措置があってもよい」
「一見女性に対する優遇措置にみえながら、女性を特別扱いすることにより女性差別を温存してしまう可能性もある。男性差別というより、女性差別と密接な関わりがあるのではないか」
「差別そのものではないけれど、女性に対するある種の見方が反映されているのでは」 


といった意見がでて、それぞれの意見について

  1. レディースデーとは何か?(映画館のほかにどんな場所で、どんなサービスがある? 割引以外のサービスはあるか? 子ども料金などとどうちがうの?etc.)
  2. 差別とは何か?(差別かどうかは差別する側の意識から決まるのか? 差別を受ける側が傷つけば差別といえるか?「差別」と「区別」はどうちがう?)
  3. 性差とは何か? (量的差異ではなく質的差異? 見かけで性差はわかるか? 「ちがい」は、客観的なものか?)
といった観点から吟味を重ねながら、議論することができました。
言葉が通じなかったり、発言しながら自分自身の矛盾に気づいたり、哲学カフェのやり方について質問がでたりといったシーンも含めて、とてもよい対話でした。

やはりポイントは、テーマへの関心の高さでしょうか。
ふだんから「人権文化まちづくり講座」に参加されている方も多かったようです。

次回の豊中人権まちづくりセンターでの哲学カフェは、1月25日(火)。
テーマは、「あなたにとっての人権ってなに?」です。
難しいテーマですが、今回と同じく身近な体験から考えてみましょう。




2010/12/12

哲学カフェ「キャリア教育って何?

まつかわです。
12月8日(水)は中之島哲学コレージュの哲学カフェでした。
テーマは、「キャリア教育って何?」。

就活中の学生さんから、社会人1年生の方、人事担当の方、お仕事でキャリア教育に関わっておられる方など、いろんな立場からの発言で盛り上がりました。

会場のアートエリアB1。オープンすぎて寒いので、透明のビニールシートで断熱してます。

2010/12/08

セミナー「生物多様性とビジネス」

こんにちは、まつかわです。
ご報告が遅くなってごめんなさい。
11月26日(金)の中之島哲学コレージュ、セミナー「生物多様性とビジネス」には30名ほどの方が参加されました。はじめて来場されるかたも半数ほど。
前半は、ゲストの中尾友一さん(株式会社アミタ持続可能経済研究所)に、林業の実践例とともに生物多様性とビジネスの関係についてお話いただきました。後半は、会場のみなさんも交えて意見交換。
  • 「生物多様性を守ろう」という主張から出発するのではなく、生物多様性は誰の何のためなのか考えてみる。
  • 生物多様性を自分とは関係ないところで議論されている問題としてではなく、自分自身にとってどんな問題か自分で考えてみる。
そんな機会になればと思って企画&進行を務めさせていただきましたが、参加された方はいかがだったでしょうか?
「林業についてこのような総括的な話を聞く機会はほとんどないので、大変参考になりました」
「多様性と産業は対立するものという先入観を修正する機会を与えられ、感謝しています」
「手入れされた森は美しい。その美は人類の生得的なものか?と考えてしまいました」
「「林業産業者」からの視点だけでなく、さらに生産者/消費者を包括するビジネスとして成立するモデルがあるかどうか、ききたかった。」

私が中尾さんに生物多様性のお話をきくのは、打ち合わせも含めてこれが4回目。
にもかかわらず、会場からのご感想・ご意見をきいて、また新たな問いがたくさんでてきました。

たとえば、「合自然的な」林業の成功事例について、「生物多様性を守ろうとしてではなく、持続可能な生産をしようとしたら、結果的に生物多様性が高まった」というお話。
「それじゃあ、林業に携わっている人が、自分たちの利益追求のために持続可能なやり方でやってれば、自然と森はいい状態(かならずしも人の手が入っていないことではない)にむかうのでは?」と思ったのですが・・・会場からは、
「きれいな森にはお金とかビジネスには変えられない価値がある」
「道路の整備やそのための環境税の導入など公的支援も必要」
などなどの意見。なるほどと思いつつ、
生物多様性を維持する(あるいは高める)ために、利益追求以外の倫理的メッセージは必要?
ビジネスって何? 一体、誰がどんな立場で関わりうるの?
環境税、誰がどのくらい負担するの?(所得に応じて?水道代に組み込む?)
と考え込んでしまいました。

残念ながら今回はそれらの問いについてじっくり考える時間はありませんでしたが、次回はぜひ、「じゃあ、あなたはきれいな森のために何をしますか?」「環境税、いくらなら払ってもいいと思う?」ってきいてみたいです。また、ビジネス街でこのテーマはどうなの?と心配しましたが、街のなかで環境について話し合う意義も感じることができました。自然に触れながら環境について話し合うのも楽しそうだけど、私にとっては、非日常な森のなかでより日常的な駅で話し合うほうが、自分自身の暮らしと今回の問題がどう関わるかという視点を離れずにすむという利点もあるようです。