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2012/03/29

哲学カフェ「自分を信じるとはどういうことか?」

こんにちは、まつかわです。
先週土曜日、3月24日(土)は、東京へ。
出張ついでに、神保町の哲学カフェに参加してきました。
テーマは、「自分を信じるとはどういうことか?」
定員いっぱい約25名の方が参加されていました。

まず、びっくりしたのが、会場のCafe Klein Blueが大通りに面してるということ。
「2時間貸し切りでつかわせてくれるなんて、裏道にちがいない」と思い込み、迷子になりかけました。失敗。
「もしや」と表通りにでて、細い階段をあがって無事に会場にたどり着き、進行の寺田さんの顔をみたときはほっとしました。


Cafe Klein Blueのカップコレクション
初めて東京で哲学カフェに参加して(あ、過去に絵をつかった「ミルトーク」なら開催したことがありますが)、発言内容もとても興味深かったけれど、それ以上に感心したのは、発言の仕方がこれまで参加したどの哲学カフェともちがうこと!
東京と大阪の文化のちがいなのか、あの場所特有なのか、今回が特別そうだったのか、わかりませんが・・・
メモをとってきちんと自分が言いたいことを整理してからよどみなく話す人がとても多い。
以前映像でみたことのあるパリの哲学カフェと似てる、と思いました。
私が普段参加してる育児サークルや大阪のビジネス街でも、メモをとって話す人はいますがあんなに多くはないし、「考えてから話す」というより話しながら考える、あるいは迷いをそのまま口に出す人がもっと多い気がします。
私はそういう未完成な思考が生成される瞬間をみるのが好きなんですが・・・
Cafe Klein Blueでの哲学カフェがすばらしかったのは、みなさんがあんなに迷いなく自分の意見をはっきり表明してるのに、それぞれの意見がバラバラで終わるのではなく、対話のなかで関連づけられながら共同の思考が展開していくところ。
進行の寺田さんがそういう対話を目指していることは知っていましたが、実際目の当たりにすると、「これかぁ」という感動がありました。


写真でみて赤っぽい部屋かと思ってたけれど、これ照明の効果なんですね。
対話の内容に夢中であまり写真とれませんでした。


それからもうひとつびっくりしたのが、途中でグループにわかれて話す時間が設けられたこと。これも、哲学カフェでは初めての体験で新鮮でした。
中之島哲学コレージュに「少人数で話す時間がほしい」といった要望をいただくこともありますが、実際そういう時間を設けるとその後の展開にどう影響を及ぼすか、グループ分けの際何に気をつけるべきか、体感できてよかったです。


あとやっぱり、笑いの有無は大きなちがいですね。
一度も笑いが起きない哲学カフェって、私のやる哲学カフェではあんまり記憶にないなぁ・・・って、これは私のせいでもあるのでしょうが。
笑いの起きない真面目な哲学カフェをみて、改めて哲学カフェのなかの笑いの役割について考えたりもしました。


せっかくなので議論の内容にも簡単にふれておきましょう。
前半の議論のなかで印象に残ったのは、

  • 何らかの不安がないと、「自分を信じよう」なんてわざわざ思わない。
  • 意識的な『信じる』と無意識的な『信じる』のちがい

といった論点です。
特に後者について、いろんな人の発言をききながら私なりに「信じる」という行為は、「信じている」という状態とは区別して考えられるんじゃないか、と思いをめぐらしたりしていました。
後半は「自己肯定感」について議論が展開されました。
全体を通じてどちらかというと「自分とは何か」より「信じるとはどういうことか」についてたくさんの意見がでた気がします。
「自分を信じるとはどういうことか?」、あまり考えたことのないテーマでしたが、考えれば考えるほど、どんどん考えたいことがでてくるテーマでした。
最後に寺田さんが言ってたように、「自分を信じるとはどういうことか?」という問いを通して「自分とは何か」や「信じるとはどういうことか」について、考えを深めることができた気がします。
いつか大阪の哲学カフェでも、同じテーマでやってみたいです。




翌日開催したセミナー「哲学ファシリテーター入門」の様子はまた今度。
写真が届いてからご報告させていただきます。

2012/03/28

中之島哲学コレージュ/哲学カフェ「尊い犠牲はあるのか?」

こすがです。3月21日に開催された中之島哲学コレージュ/哲学カフェ「尊い犠牲はあるのか?」に参加者された方々のご感想をいくつか紹介させていただきます。

「「尊くない」犠牲なんてあるんでしょうか…。「尊い」「尊くない」の区別をするのは、今生きている人間のエゴなんじゃないかな、と今日ここに来て思いました。勉強になりました!」

「印象に残った言葉「犠牲者を聖人にしてはいけない」「切り離して過去のものにしてはいけない」」

「「カコのものとして語っている」興味深い一言でした。すべての犠牲の上に成り立っている。⇒現代の肯定化。」

「進行役の方もだいぶ慣れてきて、様々な意見を引き出してましたね。」

「残り30分くらいとなってから、参加者どうしで言葉が回るようになってきて、それがすばらしかった。この高揚感は非常に得がたいものだと思う。」



今回の参加者は27名でした。お寒い中お越しいただいたみなさま、お疲れさまでした。

2012/03/21

中之島哲学コレージュ/ミルトーク「Fake prayer」


こすがです。3月14日に開催された中之島哲学コレージュ/ミルトーク「Fake prayer」に参加者された方々のご感想をいくつか紹介させていただきます。

「皆さんとのやりとりに参加して、楽しく自問自答もくり返すことができました。静かではあったけど、豊かな時間だと感じました。ありがとうございます。」

「初めての参加でしたが、自分の見方が他の方の意見に触発されてどんどん変わる感覚が面白かった。」

「何か共通の写真や、絵画に対し、どのように感じたかを話す、様々な見方、があることに、面白みを考じた。今後もこの企画を続けてほしい。満足しています。」

「深読み大会、それも一興。見方が色々あって良いのか、悪いとは言えないのか。作者はどこまで許すのか。作品はどこまで離れていっても良いのか?」

「話しが進むにつれ、自分の中の写真の印象や生と死についての感じ方も広がったり変化していった。自分1人ではこのような広がった感覚を感じなかったと思う。人と人が出会い、話すこの哲学カフェというものの面白さを実感しました。テンショウさん(写真をとった方)が、ずっと嬉しそうなのがとても印象的で感じが良かったです。松川さんのファシリテーション?ナレーション?もとても良かったです。ありがとうございます。」


今回の参加者は22名とやや少なめでしたが、活発な議論が展開されました。お寒い中お越しいただいたみなさま、お疲れさまでした。

2012/03/10

小岩井哲学カフェより、リフレーミング&メタ哲学カフェのご案内

こんにちは、まつかわです。
東京でのセミナーは、メルマガ発行後ほぼ24時間で定員に達してしまいました。
ただいまキャンセル待ちの状態です。ごめんなさい。
改めて、こうしたセミナーのニーズの高さを実感しました。
なんとか成功させて、また開催できるようがんばります。

閑話休題。

またまた、小金井哲学カフェよりイベントのお知らせが届きました。
しかも、3月17日(土)、18 日(日)と二日連続で開催するそうです。


リフレーミングを体験しよう
「電車内での通話はなぜダメなのか?」


リフレーミングとは、自分の考えとは違う角度からものを見ることで、
問題に対する視野を広げる手法です。
今回は、「電車内での通話はなぜダメなのか?」という話題に関して、
実験的にワークショップの手法を用いてリフレーミングを行い、
対話を行ってみたいと思います。
自分の考えていたことと違う角度から物事を考えることで、
新たな気づきがあるかもしれません。

日時:3月17日(土)15:00-17:00
場所:小金井アートスポット シャトー2F
(JR中央線 武蔵小金井駅から徒歩五分)
料金:飲み物代のみ

アクセスや参加申し込み等詳細はHPをご覧ください。
http://koganei-philosophycafe.blogspot.com/2012/03/317.html

主催:小金井哲学カフェ(やまもと・まつうら)






第二回メタ哲学カフェ
「哲学カフェは何を目指すのか」

「哲学カフェ」についての「哲学カフェ」が「メタ哲学カフェ」です。
第二回のメタ哲学カフェでは、前回出た意見を踏まえつつ、
「哲学カフェは何を目指すのか」という問いを軸にしてみんなで考えて行きたいと思います。
哲学カフェを運営されている方、批判的な方、参加者の方など、どなたでもご自由にご参加ください。
はじめて哲学カフェに触れるという人でも大歓迎です。

日時:3月18日(日)15:00-17:00
場所:小金井アートスポット シャトー2F
(JR中央線 武蔵小金井駅から徒歩五分)
料金:飲み物代のみ

同じく詳細はHPをご覧ください。
http://koganei-philosophycafe.blogspot.com/2012/03/318.html

主催:小金井哲学カフェ(やまもと・まつうら)



「哲学カフェを何を目指すのか」かぁ。
25日のセミナーでは、私がおもう「これが哲学的カフェだ!」をお話するつもりですが、みなさんは、どんな思いで哲学カフェに参加されるのでしょう。

2012/03/06

「下町でテツガクする」&東京でセミナー開催!のお知らせ

こんばんは、まつかわです。
本日は、東京を中心に哲学カフェや子どもの哲学などの活動をしている哲学対話プロジェクトのみなさんから、イベントのお知らせが届きました。

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玉ノ井カフェ「下町でテツガクする」 第2弾

東京の下町、玉ノ井にある素敵なカフェでテツガクしませんか?
社会問題、個人的な問題、最近気になることを、世代、職業、性別を越えて語り合います。
テーマは当日参加者の皆さんと相談して決めます。(前回は「幸せとは何か」でした)
 哲学の知識は全く必要ありませんのでどうぞお気軽にご参加ください。


  • 日時:3月22日(木) 19:00~21:00
  • 場所:玉ノ井カフェ (東武伊勢崎線 東向島駅 徒歩5分)
  • 進行:杉田正樹さん(関東学院大学人間環境学部教授)
  • 定員:20名
  • 参加費:1500円(テキスト代、飲み物代を含みます)
  • 申込み:事前に氏名・電話番号・参加人数をEメールまたは電話・FAXにてお知らせください。 
Email: hiroizum★gmail.com (哲学対話プロジェクト 廣井)
(★を@に置き換えてご送信ください。)
Tel: 03-3614-6301  Fax: 03-3614-6428 (寺島・玉ノ井まちおこし委員会 牛久)
お問い合わせもお気軽に、
ご連絡をお待ちしております。 
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そして、哲学対話プロジェクト関連で、もうひとつお知らせがあります。
関東方面のみなさん、大変長らくお待たせしました。
今月25日(日)、哲学対話プロジェクトと共催でカフェフィロセミナーを東京で開催しちゃいます!
内容は、2010年、2011年と大阪で開催して、ご好評いただいた「哲学ファシリテーター入門」。講師は私、松川です。

1コマ目の〈哲学カフェ入門〉では、哲学カフェの歴史やカフェフィロの実践例を参考に、哲学カフェは他の議論と何がちがうのか、何が得意で何が苦手なのか、どうやってそれが可能になっているのか、進行役は何をしているのか、などについてお話します。

2コマ目のワークショップ〈シンキングスキル 哲学者の道具箱〉では、ある道具を使って、みなさんの対話の中にある「哲学」を明らかにしていきますよ。

詳しくは、こちらのページをご覧ください。
関東のみなさんにお会いできるのを楽しみにしております。

2012/03/02

中之島哲学コレージュ/哲学セミナー「避妊の責任は男女が等しく負うべきか?」

こすがです。2月24日に開催された中之島哲学コレージュ/哲学セミナー「避妊の責任は男女が等しく負うべきか?」に参加者された方々のご感想をいくつか紹介させていただきます。

「私も当然半分ずつの責任と思っていましたが主体性という視点からいろいろ考えられて考えなおせてとてもよかったです。司会の方のまとめ方もていねいで整理できてよかったです。」

「ピルについて細かく知れて良かった。難しい言葉が多くて、理解にくるしい所もあった。お互いの意思を統一して、お互い出来る事を最大限やれば良いと思う。ただ、男女で完全に半々にはならないと思う。環境が違うんで。」

「やっぱり最初にある程度プレゼンテイターの立場を出した方がよいでしょう。さいごの方では本音が聞けてよかったかと思います。」

「いろいろな立場の人が来られていて面白かった。相手がどういう条件であろうと、今自分が子供を育てる意志がないならヒニンすべき、と言うなら、女性が自分の精神衛生のためにもピルをのむのはアリだと思います。パートナーに依存する部分をなくし、たとえばお互いの納得がない場合、性交相手が複数いる場合を想定したら、自立心を保てる自分もいて、おかしくなった。」

「ピルは女性の生理をコントロールできる便利なもの、という認識しかもっていなかったので、色んな意見を聞くことができ、おどろきを感じたのと同時に面白かったです。特に「責任」について、こんなに色んな意見や考えがあるとは思っていませんでした。男女が等しく負う問題だと思っていたので…。今日はありがとうございました。」

今回は27名の方々にご参加いただきました。お越しいただいたみなさま、お疲れさまでした。