ページ

2017/05/06

私たちは「プロっぽく」ない?

お久しぶりです。やまもとです。

先日のカフェフィロ総会の後、カフェフィロという団体の輪郭を見直す目的で正会員ミーティングを開催しました。ミーティングでは以下のことについて話し合いました。
・カフェフィロを取り巻く環境は設立からどう変わっているか
・カフェフィロはどんなことを得意としているか
・カフェフィロの活動は誰を対象にしているか
・カフェフィロは他の団体とどう違うか?

特に興味深かったのは、二番目の「得意なこと」です。得意なことを上げるのは結構難しいので、苦手なこと、特にカフェフィロに「できそうだけどできない」ことをみんなで洗い出してみました。結果、次のような意見をみんな概ね共有していることがわかりました。
カフェフィロの哲学カフェに参加しても「説得力のある主張」ができるようにはならないし、「論理的思考力」をつけたり、「悩みを解決」することも(あまり)できません。また、カフェフィロメンバーは議論をファシリテーションすることも、まとめることもそれほど得意ではありません。要するにプロっぽくないのです。
ここまで書くと「こいつら大丈夫か?」と思われそうですが笑、メンバーは「そうそう!」という感じでした。では、何が残るのか。私たちは何を共有しているのか。今年はそれらを探る一年になりそうです。
今回一つ確認できたのは、みんな哲学対話をなんらかの「手段」としてではなく、「目的」として考えていることです。私たちの「プロっぽくなさ」はここからきているのか?あるいは哲学や哲学対話の「プロさ」は他の道とは違うのか?もう少し考える必要がありそうです。

今年は上記のような正会員ミーティングを複数回開催したいと思います。模様については随時ブログでレポートする予定です。お楽しみに!(?)

2017/05/05

哲学カフェ@千里コラボ 開催報告

皆さん

こんにちは。カフェフィロ事務局の赤井です。
ゴールデンウイークをいかがおすごしでしょうか。

哲学カフェで連休を過ごす方もいらっしゃると思いますが、連休初日の29日に行われた哲学カフェ@千里コラボ「幸福とは何か~幸福感を語り合う~」の様子をお知らせします。

日時:平成29429日(土)14時~16
場所:千里中央駅すぐ、千里コラボ
参加:18


5名の初参加の方を迎え、「幸福とは何か」と言うテーマで行いました。連休初日のいいお天気に恵まれました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

「幸福」と言うテーマは哲学カフェでは割とよく取り上げられます。今回の哲学カフェではどんなご発言があったでしょうか。どうやら、幸福とはただ感じるものではないようです。他人との関係や行動、受け取り方も幸福に関係しているようです。また、社会の幸福(幸福な社会)について示唆されるご発言もありました。

皆さんが考える幸福について、新しい観点から考えるきっかけになったのならば幸いです。

当日の様子を少しお伝えします。



*****************************

◆幸福とは何か

・幸福とは、不幸を前提にしていると思います。健康と不健康の関係に似て失うと急に意識されることのように思います。

・ブータンの国王が来日した際、幸福度が話題になりましたが、幸福度は、満足度などのように測れるものでしょうか。

・日常生活の満足度が幸福度に繋がっているのではないかと思います。GDPなどの経済指標ではピンと来なくて、周りが見えて自分の幸福が比較できるようなものが幸福に関係していると思います。

・他人と比較するという事は、何か幸せを他人に預けているような感じがして、それは弱さではないかと思います。



◆幸福と時間

・幸福とは、後から当時を思い出して言うことではないでしょうか。あの時は幸せだったと。

・幸せかどうかは今は分からない。気持ちがいいなあ、とはおもうけれど。

・幸福は時間的なもので普段は考えないことだと思います。

・幸福は一瞬で感じることができる。歴史のない赤ちゃんは幸福なのかしら。



◆幸福と幸福感

・幸福ってユートピアみたいに、あるのかないのかわからないものです。

・自分の生涯を納得させるために振り返る、自分は幸せだと思いたい。不幸せではないことを納得すると、幸福であるように思います。

・幸福を感じにくいと思います。普段は幸福は意識しない。

・こうすれば幸せになれるという幸福論があるが、世間の風が幸福をさまたけていると思います。

・制約があってもやりたいことがあれば幸福です。

・他人の幸せを言うことがいいことだろうか。あるいは他人の不幸は蜜の味か。

・幸福な、捉え方をする。⇔不幸にとらえてしまう。と言うことが多いと思います。解釈の違い、解釈の方法によって幸福は変わってくると思います。



◆幸福と他人

・子どもと暮らせることが幸せだと感じます。人と心を通い合わせる、それが永続することが幸福ではないでしょうか。この場合、人と何かかかわりを持たないと、人と何かを一緒にやらないと幸福にならないのではないでしょうか。

・友人が多いことも幸福感に影響しているようです。

・ネット社会の特徴として、面識はないのに知りあいになれ、「いいね」」をしてもらうと幸せになれます。



◆幸福と行動

・目標を立てて、それを8割ぐらい達成したときは幸福です。

・ひきこもりなどの事例では、引きこもっている状態が幸せなのでしょう。

・ある状況は全て幸福である。

・幸福は努力して得られるもの。つらい時には何も考えられない、感じないようにしようとふたをしている。つらい時を脱すれば、幸せを感じられる。



◆幸福の構成要素

・幸福にはいくつかの構成要素があり、その組み合わせでいろいろな幸福があると思います。

・幸福の構成要素は安定、安心、目標、富、愛、感謝、達成感など。

・働く不幸もあります。年金暮らしの幸福は自由な時間が多く、経済的安定性があるからでしょう。



◆社会的幸福

・幸福は人によって感じ方がさまざまじゃないかと思いますが、一方で不幸は一律でないでしょうか。誰にとっても不幸は不幸と言えるように思います。

・社会において不幸の少ない社会、相対的な不幸が少ないことがいいのではないでしょうか。

********************************



哲学カフェ@千里コラボ、次回は729日(土)14時からです。