こんにちは、まつかわです。
先週末のセミナーの後片付け(収支計算など)が終わって、ようやく一息つきました。
三浦さんに先を越されてしまいましたが、せっかくなので、参加者である三浦さんの感想にのっかるかたちで報告を書いてみようかな。
2月15日〜16日に東京で開催した「哲学対話入門:ネオ・ソクラティックダイアローグ(NSD)を体験してみよう」(以下、「NSDセミナー」)の報告です。
初日の15日は前日からの大雪の影響で、東京周辺の多くの交通機関が運休。
それでも幸い、会場の大田区民プラザの最寄り駅がある路線は運転している状態。
そして岡山から進行役として参加する私だけでなく、名古屋や福島など遠方から参加する方はすでに東京に来ている。
会場費やその交通費を無駄にするのは惜しいということで、思い切って開催することにしました。
10名の方が参加される予定のところ、実際の参加者は6名になってしまいましたが、開始予定時刻から1時間遅れで、無事開催することができました。
NSDセミナーでは、最初に2日間参加者全員で考える問いを1つ選びます。
今回は、「自分らしさとは?」が選ばれました。
他に最後まで候補に残ったのは、「度胸とは何か?」「楽しいとはどういうこと?か」だったかな。
そういえば、問いを決めるとき、ひとつ争点となったことがありました。
「自分らしさ」は「度胸」や「楽しい」とは性質が異なる。
「自分らしさとは?」という問いにつちえ具体例を考えるとき、たとえばまつかわなら「まつかわらしさ」の例を出すということになる。その例をもとに思考を進めていくと、最終的に「まつかわらしさとは?」の答えはでても、「自分らしさとは?」の答えは出ないのではないか。
・・・なかには、そう懸念を示す方もいました。
実のところ、NSDの手法という観点から「自分らしさとは?」という問いがNGかというと、そんなことは決してありません。
ただ、確かに上記の問題が、山登りのようなNSDの行程のなかで「落とし穴」になる可能性はありました。
落とし穴のある山に登ってはいけないわけではないけれど、落とし穴のある山をあえて選ぶかどうか。
彼の不安をそのままにして決めるわけにはいきません。
全員でこころゆくまで話し合います。
その結果、最初に懸念を示した方も「不安がないわけではないけれど、『自分らしさとは?』について考えたい」という気持ちが強く、最終的には「他の問いより難しいチャレンジになるかもしれないけれど、みんなで協力して一番考えたい問いを考えよう」ということになりました。
実際、最初に懸念を示していた彼の前には、途中何度もこの落とし穴が現れたようです。
しかしその度に、彼は率直に自分の懸念を伝え、他のみなさんと慎重に落とし穴の輪郭を確認しながら、一歩一歩歩みを進められました。
NSDでは、彼のように、その都度思ったこと感じたことを率直に表明し、他の人と共有することがとても大切です。
最初に彼が懸念を示してくれたおかげで、他の参加者のみなさんも発言しやすくなったのではないでしょうか。
この後も、各々のステップで目標時間ギリギリだったことを思うと、決してスムーズな歩みというわけではなかったでしょう。
しかし、6人全員が率直に意見を交わし合い、互いの意見に耳を傾けながら、気持ちよく対話は進みました。
2日目の午後までは。
2日目の午後、何が起こったのかについては、三浦さんの感想に詳しく書かれていますが、(NSDを体験したことがない人には???でしょうし)進行役である私の視点からもこれについて触れておくべきでしょう。
長くなるのでいったんここで区切って、続きは明日書きます。
お楽しみ(?)に。