一昨日昨日と、岡山にて進行役派遣の打ち合わせが2件ありました。
どちらも、誰かをケアする人が疲弊しないために、対話を通してエンパワメントしたいというご依頼。
哲学対話の可能性を、改めて感じさせていただきました。
ぜひ実現させたいです。
*
さて、7/24、東京ウィメンズプラザで開催したテツドク!では、ミシェル・フーコーの『性の歴史I 知への意志』をご紹介させていただきました。
「フーコーの名前は聞いたことがあるけれど、読んだことがなくて」という方、「本は持っているけれど、途中で挫折しちゃった」という方、「ジェンダー、セクシュアリティの問題に関心がある」という方、フーコー大好きという方。
参加の動機は色々です。
最初に、廣井さんからの3つの質問
- 研究対象としてフーコーを選んだのは?
- フーコーとデートしたら?
- フーコーの哲学は特にどんな人にオススメ?
に回答したあと、40分でフーコーと本の紹介をさせていただき、残りの1時間はみなさんとたっぷり対話を楽しみました。
みなさん、それぞれの関心と本の内容を結びつけるのが上手で、
「対話のなかで、性差による立場のちがいはどう対処したらよいのだろう?」といった切り口が印象に残っています。
「中立というのはありえるか?」
「私たちが常に色眼鏡(知=権力)から自由になれないとしたら、その色眼鏡はどんなもので、それを私たちはどうやって知りうるのか?」
「フーコーが対象とする科学は純粋な科学とは異なるのでは?」
そうそう、という指摘からはじまった、科学についての議論も面白かった!
もともとジェンダー、セクシュアリティへの関心からフーコーを読み始めましたが、フーコーの「主体」という概念は、対話についても私に様々な示唆を与えてくれました。
今回とりあげた『知への意志』もそうですが、他の本では別の角度から「主体」に関する面白い論を展開しています。
今回はウィメンズプラザでの開催ということで『知への意志』をとりあげましたが、また機会があれば、フーコーの他の本もご紹介できれば。
参加者のみなさん、コーディネーターをしてくださった廣井さん、楽しい時間をありがとうございました。